多聞会【京焼今展2018】第四回
- 2018.05.11
- 多聞会
今週末13日(日)多聞会を開催します。
京焼今展2018年のモチーフテーマは、「植物」です。
それを6人でやるので、仏教でいう「六根」をコンセプトにしようと考えました。
華道家、造園家、料理人、盆栽研究家、染色家と考えたうえで、京焼今展2015にも参画した田中孝幸氏なくしては成り立たないなという思いが強くなりました。
もっとも、最初からフラワーアーティストである彼の名前は候補に挙がっておりました。
しかし、いかんせん東京拠点に活動されているので、京焼作家とのコミュニケーションが薄くなるのではないかと心配しておりました。
日曜日、彼は東京より当会に駆け付けこの不安を払しょくしてくれるでしょう。
濃い田中ワールドを期待しております。
並々ならぬ生命への気配の読み取り、歴史的背景や文脈への敬意からどう「植物」を語るのか。
興味ある方、この機会をぜひ逃されますぬよう。
多聞会「憑依する花々~人は暮らしの中で花に何を見てきたのか。洋の東西を超えて~」【京焼今展2018】
日時: 5月13日(日)15:00〜
場所: 両足院 建仁寺山内
参加費:600円
講師: 田中孝幸(フラワーアーティスト)
(※ご予約なしでも参加できますが、なるべく事前にご予約の上、お越しください。ご参加希望の方は、以下のお問い合わせページよりその旨お書きください。)
https://ryosokuin.com/contact/
<トーク内容>
花は大げさに主張するわけでもなく、その多くが何かの役脳を特に持つわけでもなく、腹を満たしたり、願いを叶えてくれるわけでもない。しかし、人は、洋の東西を問わず、その暮らしや長い時間の中で、いつも花を傍に暮らしてきた。人は、その生き死にを、花と共に迎えてきた、と言っても過言ではない。
そんなストーリーを幾つかご紹介しながら、私自身の経験を踏まえて、“フラワーデザイン”と“いけばな”の狭間を漂いながら、「花と人」の物語を皆さんと共に見つめてみたいと想っています。
日本最古の禅寺である建仁寺で、しかも通常非公開の塔頭両足院という場において、自らも思考しながら皆さまと「花」の話をさせて頂くことをこの上なく光栄に想っています。
日本文化、歴史、そして京都の「花」を巡る物語にも触れながら、未来の「花と人」文化への旅をさせてもらうことを楽しみにしております。
会の後半には、両足院副住職・伊藤東凌氏との対談も交えてお届けさせて頂きます。
今までにない「花」の旅になる気がしています。ご期待くださいませ。5月の両足院でお会いできますことを楽しみにしています。
<講師プロフィール>
田中孝幸(フラワーアーティスト)
1981年三重県出身。フラワーアーティスト。
大学卒業後、出版社勤務などを経て花の世界へ。卸市場勤務時代にベルギーの世界的フラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏と出会い、師と仰ぐ。
オスト氏の数多の世界遺産や、京都では仁和寺・金閣寺でのエグゼビションなどでアシスタントワークを手がける。協働後独立。その後、united flowersを設立。独自の世界観でのフラワーアート作品を始め、空間装飾、広告、雑誌での連載など多方面で活躍中。現在、「婦人画報」にて東京を舞台に花をいける連載【東京百花2018】を連載中。
<京焼今展2018>
開催日時:2018年11月9日〜11日
会場 両足院(建仁寺山内)
開場時間:10:00〜17:00(入場は16:30まで)
料金:600円(拝観料のみ)
主催:五条坂・茶わん坂ネットワーク、両足院
問い合わせ先:info@modernkyotoceramic.com
Facebookページ: www.facebook.com/modernkyotoceramic
今年の京焼今展は、「六根清浄」というテーマで取り組みます。六根とは仏教における「眼」「耳」「鼻」「舌」「身」「意」のことです。それぞれ「色」「声」「香」「味」「触」「法」に繋がっています。現代社会の人の営みは、あまりにも眼と意(心)に依存しています。あたかも心だけが主人公で、五感はたまに刺激として楽しもうという認識が蔓延しています。
そこから脱却し、今一度、六根がすべて開かれ、外部とのつながりが滞りなく流れ続けている状態、すなわち「六根清浄」を本展のテーマに据えます。陶芸家六人が植物に携わる六人(六根)と交わっていく中で、どのように芽を伸ばしていけるのか挑戦します。
<今後の多聞会予定>
7月21日(土) 15:00〜 中根行宏(造園家)