8月の禅語御朱印直書き会

  1. HOME
  2. お知らせ
  3. 禅語
  4. 8月の禅語御朱印直書き会

8月の禅語御朱印直書き会

 

8月の禅語御朱印直書き会のご案内です。参加は予約不要です。

 

8月の開催は、

8月5日(土)13:00~15:00

8月6日(日)13:00~15:00

 

8月のテーマは、心与水月涼(しんは すいげつとともに すずし)

「心は、水に映った月とおなじく涼やかである」

清流のみなもに静かに映る白い月のように、私たちの心は本来、涼やかなものだということを表している禅語です。

 

さて、禅の世界では、水に映る月を人間の心に例えることがあります。

水に映る月は流れや風など水面の変化によって姿を変えますが、空の月そのものは不変的な存在です。同様に、人間の心情や思考は移り変わりやすいものですが、心そのものは普遍的で、不変の存在と考えられているのです。

心や自己の本質は、常に変化するさまざまな現象の中にあっても、その根源的な性質は普遍的で変わらない。水に映る月を心に例えることで、心の「普遍性(広く全てのものに当てはまること)」と「不変性(変わらないこと)」を象徴しているのだと私は思います。

 

「心は水月とともに涼し」

心に落ち着きがないと思った時。気持ちが乱れている感じている時。

心のありかがわからなくなりそうな時。自分の心を思い通りに扱えていないと思う時。

そんな時は、清流の水面に映る月をイメージしてみてください。

できるならじっと坐って、実際に水面に映る月を眺めてみてください。

川の流れは、早くも遅くもなるでしょう。

風が吹いて水面が乱れることもあるでしょう。

曇って、月が見当たらない時もあるでしょう。

水面の月は常にゆらぎ、川の状況によってその見え方が変わることでしょう。

水面の月を手に取ろうと掬い上げてみたところで、こぼれ落ちた水の後以外、その手に何も残りません。

心とは本来そういうものだということに、立ち返ってみてください。

私たちは、そういう心というものを備えて存在しているという、現実があるのみです。

空にうかぶ月は、相変わらずそこにあるがままです。

 

両足院徒弟

品部東晟

 

 

  • twitter
  • LINE
  • twitter
  • LINE