2月の禅語御朱印直書き会
2月の禅語御朱印直書き会のご案内です。参加は予約不要です。
2月の開催は、
2月1日(木)10:00~12:00
2月15日(木)10:00~12:00
2月のテーマは、茶煙静(さえんしずかなり)です。
茶煙とは、茶席で茶を入れるための湯を沸かす際に、釜から立ち上る湯煙を指します。
「茶煙静かなり」とは、湯煙がゆっくりと静かに立ち昇るその情景を切り取っています。
「茶煙静」という禅語は、茶席で茶を一服いただきながら穏やかに茶煙を眺めているうちに、茶煙を見ているその人の心も煙のように穏やかにただよい、いつしかその人は茶煙そのものになっている…。そんな様子を表現しているのだと解釈しています。
さて、深く坐禅をしていると経験する無心という状態があります。無心とはしばしば、主観と客観がひとつになっている状態と表現されることがあります。
茶煙と、それを眺める人との関係は、見る者(人)=主観と、見られる者(茶煙)=客観の関係です。
この禅語は、いつしか煙と人とが一つになっているという情景を表していて、つまり、主観と客観が一つになっている、茶席における無心を表現していると考えることができるでしょう。
そんな茶煙漂う美しい茶席であれば、迎える側(主人)と迎えられる側(客人)の主客もまた一つになっていることでしょう。
その一席では、主客の分け隔てない、心の通じたやりとりがなされることでしょう。
両足院徒弟
品部東晟