6月の禅語御朱印直書き会
参加は予約不要です。
6月の開催日程は、
6月 9日(金)13:00~15:00
6月10日(土)13:00~15:00
6月23日(金)13:00~15:00
6月24日(土)13:00~15:00
6月のテーマは、江水一蛍流(こうすいにいっけいながる)。水に落ちた一匹の蛍が、川を流れていく情景を表した禅語です。
蛍の一生をご存知でしょうか。
日本で見かける一般的な蛍は、6月頃に水辺に産み付けられた卵が1ヶ月ほどでかえり幼虫となります。幼虫はすぐに水の中に入り、約1年間水中で巻貝などを食べて過ごします。そして春には河岸の土にもぐってサナギになり、数週間後に羽化し、成虫として土から這い出てきます。
成虫としての寿命は10日ほどと言われています。成虫は餌を食べず、水分を吸って生きます。成虫の期間に交尾と産卵をして、一生を終えます。
私たちが目にする蛍の光は、蛍が一生を終える寸前の、数日限りの命の光のようです。
さて、改めてこの禅語は、水の中から誕生した蛍が、短い命を終え水に落ちて、流れ去っていく様子を表しています。
水から生じて、バトンを渡し、また水にもどっていく命の巡り。
ほんの短いあいだ淡い光を放ち、そして死に向かっていく命。
私の一生も同じだな。
そんなことを思わせてくれる禅語です。
両足院徒弟
品部東晟